広島高速5号線シールドトンネル工事見学会2019(二葉山トンネル)
見学の申込み
2019年11月3日(日)に実施された、広島高速5号線シールドトンネル工事(二葉山トンネル)の見学に行く。
事前の申し込みは不要で、見学の実施時間は午前11時から午後16時まで、受付は15時30分まででした。
広島県医師会館・広島県歯科医師会館の北に位置する現場ステーションが見学の受付所。申込用紙に住所・氏名・年齢・電話番号を記入の後、ヘルメット・軍手をもらって着用。これで準備完了。
トンネル入り口
広島高速道路公社の担当者の方の先導でトンネル入り口へ
現場ステーションから階段を上ってトンネル入り口に鉄骨で組まれた作業エリアへ。
ここでトンネルの壁面のパーツであるRCセグメントについて、目の前に積み重ねられたRCセグメントの現物を見ながら解説を聞く。このセグメント10個を組み合わせることで、内径12.2mのリング1個が出来上がる。曲線区間で使うセグメントは、幅1.1m・厚さ0.5m・重量約6t。直線区間で使うセグメントは幅1.7m・厚さ0.5m・重量約10t。
RCセグメントの特徴として、トンネル内火災発生時のコンクリートの爆裂現象の抑制のためにポリプロピレン繊維をコンクリートに混ぜているとのこと。火災発生時にコンクリート内のポリプロピレン繊維が溶融してコンクリート内に空隙ができることでコンクリート内部の圧力上昇を抑制するのだとか。
広島高速5号線トンネル工事の概要
そして広島高速5線トンネル工事の概要の解説。トンネルは広島駅北口から中山まで全長1.8km。1.8kmのうち、広島駅北口からの1.4kmがシールド工法により建設。中山からの0.4kmはNATM工法により建設。現在の工事の進行状況としては、広島駅北口は140mほど掘り進んだところ。
トンネル内へ
トンネル内には金属製の床とセグメントを運ぶためのレールが敷かれている。セグメントが敷き詰められた壁面はとても綺麗。できたての輝き。
シールドマシン(後方設備)
写真のトンネル底のセグメントの上に乗っている黄色い機械がセグメント形状保持装置。
円形のトンネル断面に沿って見える青色の機械がシールドジャッキ。既に組み上げられたセグメントを土台にジャッキを伸長することでマシンがトンネルを掘り進める。
写真に見えるパイプは送泥管と排泥管。この工事では泥水式シールド工法を採用していて、後方から掘削部分へ泥水を加圧充填することで地山の圧力・地下水の圧力に対抗しているそうな。
トンネルから出る。泥水の処理について
トンネルから出た後は、工事で発生する泥水の処理についての解説。泥水をふるいにかけ取り出された粒の大きな土砂は、良質な真砂土としてほかの建設現場で材料として再利用される。粒の小さな土砂は建設廃棄物として処分される。
掘削で発生する土砂
泥水処理施設
トンネル入口の左にある施設
今後の工事について
現在は、掘削工事は昼間のみ行われている。これは現場近くに住宅があるため夜間の騒音を防止するための措置。今後掘削が進行するとトンネル入り口に防音扉が設置され、これにより24時間の掘削工事が可能になる。
現場ではたらくくるまたち
最後にトンネル工事の現場で使用されている工事車両の紹介。